初めての就職活動
ストラスブールでの生活も残り僅かとなり
ワーホリで再渡仏した際に働けるケーキ屋の就活を始めました。
もちろんこの時ワーホリを取れる保証はなく、
これが雇う側としても、とてもネックなことをまだ知りませんでした。
この時私はストラスブールで就職するき満々だったので
まずストラスブールのお菓子屋を調べ店名と住所を全てノートにまとめ
一店舗ずつ電話をかけたり歩いて見つけたお店にアポなしで乗り込んだりしました。
まず確認されることは
・ビザがあるか(就労ビザか学生ビザか)
・期限付きか無期限どちらでの雇用か
・経験値
初めのうちは学生ビザで今滞在していて
ワーホリで○月に戻って来る予定だ、と伝えていたけど
じゃそのときにまた電話して。と電話を切られるばかり。
どこのお店も望む時期に確実に人材を確保したいのが当たり前。
雇う側になった今ならわかるけど曖昧な“予定”には付き合えない。
なので
○月から働きたい。ワーホリのビザで。
と、あたかも既にワーホリを持っている!というニュアンスに変更。
とりあえず一つ目の難問クリア。
ついで期限付き、無期限での雇用はどちらでもよかったのでこれもクリア。
そして経験。
専門学校を卒業してすぐ渡仏をしたので現場経験といえば
卒業間近に半年間アルバイトをしたお菓子屋での経験のみ。
このアルバイトでは本当に沢山の仕事を教えてもらって、
特にマカロンの仕込みを教えて欲しいといったらシェフが直伝してくれたり
(それなのに私ったら前日友達とガストでオールしてマカロン絞りながら寝落ちしそうだった事しか記憶にない。
配合も仕込みも覚えていない)
一つ前のブログでも書いたように21歳といえば
フランスではもう中堅クラス。即戦力にならなければいけない。
私の経験値では弱すぎる。
経歴詐称するつもりはなかったが
不意にパンは作れる?という質問に
即答で
oui
と答えてしまった。
私の専門学校は1年目に和洋菓子とパンを学んでいたので、確かにパンは作れる。
(1年生の時、製パンの実技試験だけ追試だったけど。
ロールぱんめっちゃ焦がしたけど)
パティシエは人数が足りているんだけどパンを作れる人がいなくてね。
一人で全てやることになるんだけど、大丈夫そう?
そう聞かれ、勢いでoui. oui.と答えてしまうも
恐らく相手に見透かされていたようで、
まっもう少し近くなったらまた電話してよと切られる。
(内心、ホッ。)
電話をすると直接会って面接をしてくれるシェフもいました。
指定された時間に行くと作業中だったシェフが手を止めて出てきてくれました。
握手する手を差し出されたけど、
シェフの手のひらはパーではなくグー。
てっきり“Yo!!”みたいな感じでグータッチするのかと思い
(なんてフレンドリーな方だ!ありがたい)
前のめり気味にグーをタッチする3cm手前で
低く怖いトーンで
“Non!!”
フランスでは挨拶の際、握手をするのが普通ですが
手が汚れている時などはグーを差し出し、その腕を相手が握るのが一般的。
知るか、そんな事(´o`)
その面接、何話したかも記憶にないです。
ただただ汗かいて帰ってきたけど、
この話フランス人にもウケるから今となっては結果オーライ。
そんな感じで(?)就職活動は順調には進まず
一時帰国の日が迫っていました。
この時点でおそらくストラスブール中のお菓子屋に断られていました。
電話だけ、足を運んだところも含め60店弱のお店に断られました。
パリに戻ることはあまり考えていなかったけど、
でもパリなら仕事が見つかると思い、就活場所を変えることにしました。
日本帰国までの2週間ほど、パリに滞在することしました。
そこでの様子はまた次回。