スタージュがしたくて。
さぁやっとシリーズ化続きを書いていきます!!
次のお話はストラスブールで初めて念願のスタージュ(研修)をするお話です。
フランスでは職業研修制度的なものがあり学校に通いながらその分野の職場で一定期間(3ヶ月とか短期で)仕事を教わることができます。場合によっては月2−3万円程度のお小遣いももらえたりします。日本でも看護学生が病院で実習を行ったりしますがフランスではほぼ全ての学生がこの様な経験をします。
なので私も語学学校に通いながらお菓子屋さんでスタージュをしたいと思っていました。
簡単にできると思っていました。
スタージュをするためには学校に許可書を発行してもらう必要があります。
その用紙があればスタージュ先は割と簡単に見つかります。
語学学校の受付で事情を話すとストラスブール大学のスタージュを管理している窓口へ行くように言われました。
(語学学校はストラスブール大学の管轄内にあるから、なるほどこちらに権限があるのか)
そこで面接みたいなものをしてお菓子屋で将来働きたくてそのために今語学を学んでいるという旨を説明しました。
しかし後日きた答えはNon。
許可は降りませんでした。
あなたの場合許可を出すのは私たちではなく語学学校だ、と。
でた。フランスでありがちなやつ。
あっち行け、こっち行け。
語学学校にそれを伝えると、
うちでは許可できないわ。だってここはお菓子の学校じゃないから。
何か現場であなたが怪我をしても責任を取れないし、
第一、語学を学ぶ学校なのにお菓子屋の研修は制度の目的と違うわ。
との事
...確かに。
でもそれは困る。
言ってる事は納得できる…でも困る。
異国の地で頑張って語学習得して専門知識学ぼうと必死なのに
少しくらい協力してくれてもいいじゃない!
帰宅してから悔し泣き。
この頃の私は本当に些細なことですぐ泣いていました。
だけど負けたくない。
フランスに来てからもうだめだ、とか
諦めた方が楽だなってことは沢山あったけど
ポジティブな母になんとかなるでしょっていつも言われて、
その度にあのね、なんとかなることなんてこの世の中にないの。
みんな自分で必死になんとかしてるの。と反論していました。
だからこの時も絶対になんとかしようと思いました。
そしてまだまだ語学力が足りない私は手紙を書くことにしました。
どんなことを書いたかあまりよく覚えていないけれど、
お菓子屋に関わらず専門的分野で研修を受けることで本来学べない語学を身につけることができるし、
職場でのコミュニケーションは語学の発達に大きな成果をもたらす。
とかそんな感じのこと。
いざ戦いの時!
相変わらず無愛想な語学学校の受付のマダムに負けないように
まずは鋭い目つきで入室。
相手に言い負かされる前に、手紙を差し出し
読んでくれるだけでいい。
読んでくれるだけで…
もしもそれで何かを感じとってもらえたら嬉しい。
そう伝えて逃げるように退室。
部屋を出るときには今にも落ちそうな大粒の涙が目に。
トイレに着く頃にはポロポロと何粒もの涙が。
なんの涙かはわからないけれど、
緊張した気持ちと悔しい気持ちとやり切った気持ちと
多分そんな感じだったと思う。
涙はいつしか嗚咽に変わっていたけど
こーゆー時
トイレットペーパーがない。
フランスって本当にトイレットペーパーがない。
(日本みたいにちゃんと補充してくれないからいつも入ると第一に確認していた)
それがちょっと笑えて
今夜も実家に電話するネタができたな
と思ったのを覚えている。
手紙の返信についてはまた次回。
久々のシリーズ投稿でした。お読みいただきありがとうございます。